第25話 さらば補佐

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 大丈夫なのだろうか? あ、それよりも、 「春日一尉、松田三尉、多々良二曹ただいま到着しました──お久しぶりです、榎本師団長」  御歳50になる榎本師団長はどこか疲れたような笑みを見せた。 「うむ、1年半ぶりか……」  と、遠い目をしながら言った。  たぶん、それくらいになるんじゃないかな。だって最後に会ったのが異動命令だし。って、この人が僕の苦労の元凶じゃねぇかっ! 「懐かしい顔だな……って怒ってないか?」 「ははは、気のせいですよ」  師団長じゃなかったら全力で蹴り飛ばしてますけど。 「そうか……ならいいんだが。あ、早く済ましたいので簡単な説明でいいか?」  僕たち3人は首を縦に振る。  なんやかんやで楽観的に榎本師団長を見ていた。そんなとんでもない命令なんてされるわけないしね。クビとかもありえないし。  ゴホン、と榎本師団長が咳払いした。さすがに体が強張る。 「まず、春日一尉からだが……」  む、やっぱり階級順できたか。僕が身構えていると、榎本師団長は軽い調子でこう言った。 「春日一尉、本日をもって第13特殊遊撃戦隊の隊長補佐を解任する。1年半の任務、よく頑張ってくれた」
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