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僕は翌日、教室で鹿音とお弁当を食べていた。
「えー!不良が家まで来たぁ?」
「うん…『俺の物…恋人になって下さい!』だって。」
「『俺の物』って言っちゃってるじゃん…危ないよ…」
「まぁ僕は付き合う気無いし、もう来ないでしょ」
「でも…」
鹿音は僕をものすごく心配してくれている。
やっぱり優しいなぁ…
と、和んでいたその時。
「世久さーん!!」
誰かが後ろから、僕に飛び掛かって抱き付いてきた…
恐る恐る確かめると、それは昨日の人…隆司さん、だっけ。
「旨そうな弁当!でも、世久さんの方が絶対に…」
隆司さんは僕に抱き着いたまま気持ち悪いことを言い出す…
「あのー…」
何でここに?
「世久さん!まさか、同じ学校だったなんて…これは運命ですよね!」
そういえば…隆司さんが着ているのはこの学校の制服…
「しかも、同じ学年!俺、隣のクラスなんです!」
…とんでもない事になってしまった…
「世久さん、一緒に帰りましょうよ!」
「いや…その…
僕、あなたと付き合う気は…」
「隆司って呼んで下さい!俺、まずは友達から頑張りますから!
では、また放課後に!!」
隆司さんはそう言い捨て、走って教室から出ていった…
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