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部屋に入ると、机を囲むように人が座っていた。
真ん中におじいちゃんがいて、隅に親戚やお弟子さんが座っている。
「おじいちゃん♪」
僕は、おじいちゃんに飛び付いた。
「おぉ…久し振りだな、世久!」
優しく頭を撫でてくれる。
「今日はね、僕の恋人連れて来たんだよ?」
「ほぅ…そこの方かな?」
隆司さんは、ピシッと気をつけをした。
「はっ、初めまして…後藤隆司と申します…」
「私は、世久の祖父だ。まぁ、好きに呼んでくれ」
おじいちゃんは、ただならぬオーラを発している…
「おじいちゃん…優しくしてあげてね?あと、強くなれるように鍛えてあげて?」
僕は、おじいちゃんに耳打ちする。
「そうか…隆司くんはそのために来たのか。座りなさい」
僕は隆司さんとおじいちゃんの前の席に座る。
すると、親戚のおばさんが
「お茶でも召し上がれ」
と、湯呑みを置いてくれる。
「おばさん、ありがとう」
「いいえ…世久さんに出来ることはこれ位しかありませんし」
そして、僕がお茶を飲んでいると、誰かが後ろから抱き付いてきた。
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