4088人が本棚に入れています
本棚に追加
やわらかい、小さな感触。
「んー…悠ちゃん?」
悠ちゃんとはおばさんの子供で、小学4年生。
大切に育てられてきたから、世間知らずで、しかも無愛想。
おばさんにも懐いていないのに、僕にだけは構ってくる。
「かわいい、かわいい」
悠ちゃんは、こんなことを言いながら僕の頭を撫でてくる。
「もぅ!可愛いのは悠ちゃんでしょ?」
ツヤツヤの黒髪を綺麗に伸ばして、高そうな着物を着た悠ちゃん。日本人形みたいで凄く可愛い。
それでも、
「よーしよーし」
と撫でられてしまう。
「可愛い女の子だな…その子」
隆司さんは悠ちゃんを見ながら言ってくる。
悠ちゃんは、
「…ねぇ世久、怖いよー…」
と僕に甘えてきた。
悠ちゃんを膝に乗せてあやしながら、僕は隆司さんに言う。
「悠ちゃんは、
女の子じゃないよ?」
「…はぁ?」
目を丸くする隆司さん。
そう、悠ちゃんはこんなに可愛いけど…男の子だ。
おばさんが日本人形好きだから、こんな格好にされてるのだとか…
と、
「世久ー…ボクだけ、見て」
悠ちゃんは、僕の頬にキスしてきた。
「悠ちゃんっ…」
「世久、好き」
そして、僕の首筋をねっとりと舐め上げる。
「ひゃっ…悠ちゃんのエッチ!」
「世久が悪い」
…こんなに小さい子にからかわれる僕って一体…
最初のコメントを投稿しよう!