第4章

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悠ちゃんに遊ばれていると、後ろで障子が開く音がする。 「世久!俺がぼーっとしている間にどっか行くな!」 健が入ってくる。 「健が勝手にぼーっとしてたんじゃん」 僕は、適当に受け流す。 「世久、ひでぇ…つーかっ!悠、ずるいぞ!!」 僕の膝に乗った悠ちゃんに嫉妬する健。 「…世久は、ボクのだもん」 そして、悠ちゃんは僕の耳に『ふぅっ』と息を吹き掛けてくる。 「ゃんっ…悠ちゃ…ん」 僕は、甘い声を出してしまった… 「かわいい、かわいい」 悠ちゃんに再び頭を撫でられる。 「うぅ…悠は、永遠のライバルだ…まずは、お前から潰す!!」 健は、隆司さんを指差して宣言する。 「お…俺?」 隆司さんは、悠ちゃんに弄ばれる僕を見て呆然としていた。間抜けな返事をする。 「正々堂々勝負だからな!!じいちゃん、審判頼むぞ!」 健は張り切りながら部屋を出ていく。 僕は悠ちゃんを制しながら隆司さんに 「隆司さん…僕のために頑張ってくれる?」 「お…おう!頑張るぜ!」 「えへ…ありがとう」 健は意外と強いから、隆司さんの力量調べにはいいと思う。たぶん… おじいちゃんの特訓は、その後だ。
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