第4章

9/11
前へ
/105ページ
次へ
「世久!大丈夫か?顔赤いぞ」 「…健のバカ!!もっと早く見つけてよ!」 僕は健をポカポカと叩く。 「世久…全然痛くない」 「うるさい!バカ!!」 …悠ちゃんは、呆然と見つめている。 純情だった悠ちゃん、誰にあんなこと教わったんだろ… きっと、心が汚れた人間だよね… 「健!聞きたいことがあるんだけど」 僕は、犯人第1候補の健を別の部屋に連れ込む。 「な、何だよ…もしかして…告白…!」 「健…悠ちゃんに何を教えたの?」 「え…悠?別に何も」 「嘘つき!もう、本人に直接確かめるから!」 絶対健が犯人だ…そう確信した僕は、悠ちゃんに直接尋ねた。 「悠ちゃん…誰にあんなこと教わったの?」 「…健だよ」 やっぱり… 「どんな教え方された?」 「健が寝言、言ってた。 『世久のココ…おいしいよ』とか、『世久、可愛い声出すね』とか。あと…」 「うぅ…もういいから!」 健の変態! 「世久…どうした?怖い顔して」 ヘラヘラしながら健が向かってくる。 「健のバカ!変態!悠ちゃんに何教えてんだよ!絶交だ!」 「よ…世久!?俺は何も…」 僕は健を無視して、武道室へと走った。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4088人が本棚に入れています
本棚に追加