第4章

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武道室に着くと、ちょうど隆司さんとおじいちゃんが出てきた。 「隆司さーん♪」 僕が抱き付くと、優しく頭を撫でてくれた。 見上げると…隆司さんの顔は傷だらけ… 「世久…お前のおじいちゃん、良い人だな!俺、感動した!」 感動って… そして隆司さんは僕を腕に抱いたまま、おじいちゃんに深々と礼をする。 「ありがとうございましたっ! 俺、もっと強くなりたいです! またお願いします、師匠!!」 「師匠か…まぁ、世久の恋人だというのなら、いつでも来い」 おじいちゃんは、さっきよりも表情が穏やかだ。 隆司さん、強くなれたかな。とりあえず安心しても良いよね。 そして隆司さんを連れて渡り廊下を歩いていると… 健と悠ちゃんが現われた。 「世久ー!俺、一体何したっていうんだよ…悠は何聞いても笑うだけだし!」 「健がばかだから悪い」 ケラケラ笑う悠ちゃんに、闘志を燃やす健。 「まぁ…反省してなよ、健。 じゃあね、悠ちゃん」 「ちょっ…待ってくれよ!世久ー!!」 「ばいばい、世久ー」 叫ぶ健と、穏やかに手を振る悠ちゃん。 僕はそんな2人に手を振った。 …そして色々と複雑な思い出を残しつつ、僕達はおじいちゃんの家を後にした。
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