第1章

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1人残ったのは、金髪の髪を固めてアクセサリーをじゃらじゃら付けた派手な少年。 きっとまだ高校生だろう。 この人…僕をじろじろ見ている。 「世久!大丈夫か?」 お父さんは慌てて駆け寄って僕を抱き起こしてくれた。 「うん。ファーストキス奪われたけど…怪我は無いよ」 「なっ…世久に何て事を…後で全員潰してやる…」 お父さんはとんでもなくブラックな事を呟き始めた。 「…ちょっと良いっすか?」 ん? あの金髪男が話しかけてきた… 「あぁ?なんだお前!」 お父さんはずんずんと近付いて行く。 すると、その人は綺麗に腰を曲げてお辞儀をした… 「そこの子…貴方の息子さんですよね? 俺に下さいっ!」 ………え?僕?! 「オメェに世久を渡せるか! …世久、もう遅いから帰ろうか」 姿勢を正したまま呆然とするその人を残して、僕はお父さんに連れて行かれた。
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