不良(笑)

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俺は自分の席に座った。俺の席は窓際の一番後ろの席なのでかなり気に入ってる。   「ふぅ……」   俺はため息をついた。そのため息に皆が反応した。     なんで反応するんだろうか……     俺は目線を無視するように外を眺めている。   すると……     (ドカッ!!)   ……いやーびっくりした。だっていきなり教科書の束が飛んで来るんだぜ?     え?もちろん直撃しましたがなにか?   「オウアー!!」   俺は頭に教科書の束を投げつけられたようだ。     おまけに窓に頭打つし、ダブルでいてぇ。   「……………………」   「……………………」   ただでさえ静まり返っていた教室だったが、今の出来事のおかげで完全に沈黙したな。   「いたた……」   俺は無言で席から立ち上がった。     「えーと……誰の?」   俺は問うように呟いた。周りは完全に硬直している。     そんなに俺怖くないと思うが……   「あの……」   「お?」     教室のどこかから小さな声が聞こえた。
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