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「それよりそれはいつ直るんだ?」
ほの暗い〝穴〟を指差しながらきく、彼女の話だとしばらくは使えないという話なのだが…。
「芳しくは無いわね…、初めから組み上げたほうが早いかも知れないけど…」
「いきなりこんなんができたら警戒されるとかか?」
「まあそんな所ね、正直言って私達の世界も平々凡々と平和してるってわけじゃないの」
「機があれば何か仕掛けてくるとかか?」
「そのとうりよ、私のそっくりさんをスパイとして使われた時はビックリしたわね…」
「マジ!?」
「クル!」
「マジなんだ…」
よくもまあ…
こんな別嬪さん(美人って意味だよ('-^)のそっくりさんを見つけたもんだ。
「クルクルクル~!」
「「ん…?」」
私達はクルの声に従いゲートを見た。
ヴヴ…ヴン…
「嘘…」
「消えちまったな…穴蔵」
「ヴァァァァ…」
ゲートを一から組むの骨が折れるのにぃぃぃ~~(泣)
「うぉ!?今すっげ…黙っときます…」
「………」
とりあえず軽く少年を睨みつけ黙らせた、私だって今のははしたないのは分かってるもの。
でもこれでゲートの不調がはっきりした、他国の妨害しかない。
はぁ…また隠密班や外交官達に苦労をかけちゃうな…
「で…いつ行けんの?」
時間が掛かる場合の事もある、泊まるあての無い彼女達がいつまでもここに居ては危ない。
「初めから組み上げるのはややこしいだけで時間はかからないわ、場所がずれる場合もあるけどね」
「あ、そうなんだ、んじゃ早く行こうぜ~。俺めっさ腹減ったし…」
「分かってるわよ」
ヴヴ…ヴヴヴン…
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