第二章 出会い

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祥子はずっと拓也の事を見ている....最初は気のせいかとも思ったけど毎日毎日。顔色を伺うように、大切なものを見るように....「じゃまたサークルで~」なんていつもそれぞれ散った。その日も講義が終了し、サークルへ行き、和気藹々と楽しくも一生懸命にテニスをした。「飯食ってく人~」と哲也の声にみんなが「は~い」など答える。なんとなく解ってきた。哲也はみんなのムードメーカ的な存在でリーダーみたいな奴だった。「じゃー今日はパスタ!!」と理菜が言うと「いいね~賛成~」などと気持ちいい程一発で決まる。俺はこのパスタ屋に来るのはこの日がはじめてだった。それぞれ注文していった。「後は....ミルクティー!(笑)ミルク多目ねぇ~」夏実だった。(ミルク多目ってミルクティーは元々ミルク多くねーか?)なんて少し笑ってしまった。周りの反応を見ると特にリアクションもしないので、いつもこうなんだと思った。たわいもない話をして「じゃ~そろそろ行きますかぁ」と哲也の一言で外に出た。「あ~食った食った」などと口にしながらいつものように、「じゃー明日!」と駅に向かった。夏実と拓也を残して....
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