第三章 真実

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「私はコーヒーで。矢内君は?」「じゃ同じので」しばらく沈黙だった。考えれば祥子とこんな風に改まって向かい合った事はなかったのでやっぱりまだ気まずかった。するとゆっくり祥子から話だした。「サークルはどう?楽しい?」「まぁね。元々テニスは好きだから」「そっか(笑)」少し祥子が笑ったのを見て安心した。するとすぐに祥子は話出した。「あのね、こんな事矢内君に相談しても困っちゃうと想うんだけど....」俺は黙ってコーヒーを飲んだ。祥子は続けた「私今好きな人がいるの....」「うん」と答えた俺に祥子はびっくりした顔で俺を見た。俺は祥子がいつも拓也を目で追ってた事を知っていた。だから自然と「うん」と答えてしまってから弁解した。「いや、なんとなくね、なんとなくわかってたんだ。拓也じゃない?」「....バレてたんだ....」一瞬沈黙が流れた後に祥子はとんでもない事実を言い放った。「実は私と夏実と拓也って同じ高校だったの。」目も合わせず続けた。「三人供すごく仲がよくてね。でも私は拓也が好きだった。毎日夏実にも相談してた」俺はコーヒーを一気に飲み干して続きを聞いた。
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