第二章 出会い

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だから俺がテニス部だった事なんて知ってるはずがない。「テニス部だったんだよね?」あさはかだった。何で知ってるんだ。少し恥ずかしくなった。すると夏実軍団のメンバーもその夏実の言葉に便乗しだした。「まじでぇ?矢内君が居たら心強ぇーじゃん」「これで次の大会は貰ったね(笑)」ん....?ん!?俺に考える時間を与えないかのように夏実は続けた。「私達サークルやってるんだよね~でもみんな素人ばっかりで(笑)矢内君コーチしてくれないかなぁ?」コーチ?!俺が?!万年補欠なのを知っててからかってんのか?!そう思い、何も言わずに席を立った。「もし興味があったら4時に大学のテニスコートに来て?今日は練習の日だからぁ(笑)」満面の笑みで夏実は俺に言った。俺はたしかにテニスは正直好きで、大学に入ったらサークルに入ろうとは思ってたんだ。でもな....一日の講義が終わり、時間は夏実が言ってた4時前だった。俺は覗くだけと思い、テニスコートに向かった。ちょうど木の陰に隠れて見える位置にテニスコートはあった。さっそく覗いてみると、ものすごく一生懸命に、楽しそうにテニスをしてる夏実がいた。
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