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外の世界において未だ幻想郷入りせぬ場所も少なからずある。 その何処とも知れぬ山奥に三つの影があった。 その周囲には木々が薙ぎ倒され、地面には生々しい爪跡が複数でき一つの広場となっている。 一つは異形の骸、その存在は断りをねじ曲げられ、その魂は歪められ、その姿の元は想像する事すら難しい。 それはかつて鬼だったか、悪魔だったか、それとも他の何かだったのか。 すでに骸と化したそれには、どれも正しくないのだろう。 その近くには満身創痍という言葉がこれほど似合う者はいないという程傷付き倒れ伏した男いた。 その周りには無数の札が散らばり、一振りの刀が刺さっている。見れば骸には刀傷や札がある。どうやらこの男があれを骸にしたらしい。 黒のロングコートは切り裂かれもはや衣服とは呼べず。 その下のボディーアーマーらしきものは戦いの時から申し訳程度にしか役に立たず。 ズボンも同様にボロボロである。 その全ては所々血で染まっている。 今は出血を何らかの力で止められているが地面が再び紅くなるのは時間の問題だろう。 それなりに見れたであろう顔は蒼白で傷だらけとても直視出来るようなものではない。 ただその瞳だけは虚ろながら側に立つ女の姿を映していた。
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