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「おや、どないしたんやろか、藍様様なのに」
彪がハリセンを挨拶がわりに振り下ろし、軽く秋勾を叩きながら言った。
「どこが?」
「いや、いつもならお前に言われるまでべったりやないか。なのにもう行ってもうた。どんな風の吹きまわしや」
言われてみれば、なんて思う訳でもなく、秋勾は実にポアポアと返した。
「んー、忙しかったんだよ」
「なんちゅー適当さじゃ・・・」
「・・・痛い~」
「・・・は?・・・って、まさかお前、さっき挨拶がてらの一撃が今更来たんかい!?」
「うん」
「お前は首長竜かぁぁぁっ!!」
彪の今のツッコミはホームルーム中に来ましたとさ。・・・さて、昼休み。
「あ、秋くん?ごめんねぇ、今日はお昼忘れちゃって学食なのよぉ。だから一緒には食べられないわぁ、じゃあねぇ」
藍は棒読みかつ早口にこれを言い終わると、急いで外に出ていった。秋勾は、よほどお腹が空いてるんだなぁ、と思っていた。
しばらくすると、詩織が弁当箱を二つ持って秋勾の元へ。
「・・・あれ?あのやたらデカメロン女はどこ行ったの?」
「お昼忘れたから学食だって。」
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