天気雨の別称Ⅱ

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 「どういうこともそういうこともないよ」  「かぁぁぁぁ!!これだからこいつはムカつくんじゃぁぁぁぁぁ!!」  野球の振りのようにハリセンを振りかぶるが、その手の甲を何かの硬物が当たり、ハリセンを落としてしまった。  「ぁ痛っ!?」  「あきらぁ~?」  彪が呼ばれた方に顔を向けると、ニコニコと笑う藍の姿が。しかし、目は笑っていない。  彪はチッと舌打ちし、未だハリセンの衝撃にそなえている秋勾に、もうええて、と軽く突っ込んでから椅子にガタリと座り直した。  「・・・まぁ事情は聞かんでおく!・・・藍が怖いし・・・。・・・で!まぁこれは本人の問題やさかい、干渉せぇへん!これでええか!」  「はぁ・・・」  ええか、と言われても何のことだがわかっていないので、適当に返すしかない秋勾は、彪の嫉妬の視線を浴びながら鞄を持って教室を出ていった。  ・・・と思ったら、後ろから誰かに抱き着かれた。誰かと思ったら、頭の上のヘヴンな感触でわかった。  「・・・藍?」  「そぉ、せいかぁい」  藍はそのまま廊下の隅っこに秋勾を連れていった。そして抱き着いたまま耳元で囁く。
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