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一一私と結婚しなさい」
秋勾はぽかーんとしていた。・・・うん、いろいろいきなりすぎるからね。すると少女は苛々を隠さずに再び聞いた。
「聞こえなかったの?あんた、私と結婚しなさいと言ったの。答えは?」
「え・・・あ・・・ちょっと待ってよ!」
流石に秋勾もポアッとしていられない。少女の言葉をやっと咀嚼し、その意味を理解し・・・たような、てないような・・・。
「何よ」
「いや、そんな、いきなりそんなこと言われても、」
「いいから黙って、はい、わかりましたって言えばいいのよ。・・・それとも何、私じゃ不服?」
不服か、と言われればそんなことはない。今までずっと怒ったぶすっとした表情をしているが、それでもよくよく見ればかなりの美少女だった。
ぱっちり開いた大きな目と長いまつげ、くっきりとした西洋人のような顔立ち。・・・それで綺麗な金髪も違和感を感じさせず、むしろ少女の美しさに拍車をかけている。
まぁ美しい、というよりかは可愛い、という部類である。怒ってても可愛いし。このように、容姿だけなら藍といい勝負で、不服ということは全くない。・・・少なくとも容姿だけなら。
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