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一一少女、もとい昏は、ぐったりと寝そべる秋勾の体を抱き起こし、その体を、ぎゅっと、大好きな人形を愛おしむように、抱きしめた。・・・秋勾が泥だらけなのも構わずに。
そして、一人でどこかを睨みつけ、一人でどこかに呟いた。
「・・・まずは、ね。・・・でも、絶対、秋勾は守り抜くから。・・・絶対だから・・・!」
その瞳は人ならざる光を爛々と宿していて、そこに映るものは、この世の風景ではない。・・・絶対の意志をも瞳に浮かべ、少女はただじっと睨み続けていた。
秋勾はと言えば、気絶したのをいいことに、すやすやと眠っていた。とても心地良さそうである。
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