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「・・・ん・・・」
「やっと起きたの?寝坊よ」
秋勾が目覚めた時、秋勾は自分のベッドの上にいて、その隣に昏が腰掛けている形だった。この際なぜ秋勾の家の位置がわかったのかはいいとする。というか、秋勾的に興味がなかった。
「ごめん・・・えっと、その・・・」
「・・・何よ。言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ。じゃないと怒るわよ」
なんか言っても怒りそうだなぁ、とびくつきながら、秋勾は丁寧に言葉を選んで聞いた。とはいっても、彼女に対して言葉を選ぶことはあまり意味をなさないのだが。
「・・・どちら様ですか?」
選んだ結果。元々秋勾の言葉のレパートリーは少ない。昏は案の定眉を吊り上げあからさまな怒りの顔となった。
「・・・あんた、聞いてなかったの?昏よ、神森昏。そのユルい脳味噌に刻み込みなさい」
秋勾の質問の仕方が悪かった。そうではなくて、とあぅあぅしていると、もっと眉が吊り上がっていく。埒が空かないと判断した秋勾は、再度質問することにした。
「えっと、えっと~・・・どちら様ですか!」
前と同じ質問。考え抜いた結果である。ぐっじょぶ、よく頑張った。
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