少し不思議な話

壱

あのね、さっちゃんはね。ママにいじめられててね。いつもいつもいじめられててね。今日もママにいじめられててね。今日もママに叩かれてね。今日もママに蹴られてね。
あのね、さっちゃんはね。パパにいじめられててね。いつもいつもいじめられててね。今日もパパにいじめられててね。今日もパパに叩かれてね。今日もパパに蹴られてね。
でもね、今日は違ったの。ママがさっちゃんに熱い熱いヤカンに入ったお湯を頭にかけて、傷口に注いで、口内に流して、熱い熱いヤカンを腕に押し付けて、足に擦り付けて、背中に刻み付けて。
パパが何度も何度も顏を殴ってきて、お腹を蹴ってきて、背中を踏みつけてきて、髪を掴んできて、床に頭を打ち付けて。
さっちゃんはね、いたいよいたいよって泣いてたんだよ？ でもパパもママもやめてくれないの。
もう目の前が真っ暗なのにまだママとパパはやめてくれないの。

あんたなんて死んじゃえばいいんだ。

なんで。さっちゃんなにも悪い事してないよ。ずっといい子にしてたよ。ねえなんで。教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて貴方に聞いてるんだよ？ 携帯を見つめてる貴方に。貴方もさっちゃんと同じ目に合わせてあげるね。

このメールを読んだ人は三日以内に死にます。死にたくなければこのメールを三人以上の人に送信して下さい。そうすれば貴方は助かります。