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そこから暫く飲んでいたが明日も仕事。
そろそろ帰ろうかと思ってふと時計を見る。
もう11時かぁ……
楽しい時間はあっと言う間に過ぎる。
「マスター、そろそろ帰ります。」
「ありがとう。またいつでも来てね。健もお嬢さんがお気に入りみたいだし。」
マスターは二人から少し離れてグラスを拭いている彼をちらっと見て言った。
「どう言う意味ですか?」
私はマスターのお気に入りと言う言葉が引っ掛かった。
「健はね、あんまり人と打ち解けようとかしない子なんだけどさ……
さっき健から携帯渡されたでしょ?」
「知ってたんですか?」
「勿論。変な動きしてたからね。でもそれはね、多分気に入ってる人にだけ見せる彼のコミュニケーションの一つなんだよ。」
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