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あの夜、彼の優しさに触れた私は日に日に彼の事を想うようになっていた。
あれから彼には会っていないが今では晃と彼がダブったりする事は無くなった。
晃は晃、彼は彼。
それに今日は晃の月命日。
彼との出逢いも報告するつもりだ。
三年前、彼がこの世を去ってから私は毎月、彼のお墓を訪れる。
それは彼への想いを風化させたく無いから。
結局私は未だにあの日から前に進めないでいる。
「はははっ。馬鹿だな……早苗。君は君の生きたい様に生きれば良いんだよ。」
常々彼が私に言っていた言葉……
私は今もそれが出来ないでいる。
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