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二階をハタキで綺麗にし、次は荷物を下に…
そうしようとした由紀の視界の中に、何か塊のようなものが映った。
「ん?これは…??」
その塊は、古びたヘルメットだった。
ゴークルが額上に付けられた、とても実用的なそれはホコリまみれで二階の窓際に置かれていた。
由紀はそれを綺麗に吹き上げまじまじと見つめた。
「幸のパパさんのかな?」
確か、幸の父親はバイクに乗るからそれ用のヘルメットだろう、そう思った。
あ!
由紀のいたずら心が蘇る。「これ使って驚かせちゃお!」
由紀はそっと幸の頭上に近付いていった。
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