おさななじみ

5/7
46人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
二階をハタキで綺麗にし、次は荷物を下に… そうしようとした由紀の視界の中に、何か塊のようなものが映った。 「ん?これは…??」 その塊は、古びたヘルメットだった。 ゴークルが額上に付けられた、とても実用的なそれはホコリまみれで二階の窓際に置かれていた。 由紀はそれを綺麗に吹き上げまじまじと見つめた。 「幸のパパさんのかな?」 確か、幸の父親はバイクに乗るからそれ用のヘルメットだろう、そう思った。 あ! 由紀のいたずら心が蘇る。「これ使って驚かせちゃお!」 由紀はそっと幸の頭上に近付いていった。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!