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「莉禍」実はあたしあの後、追いかけてってなにしてるのか見てたんだよねー
莉禍のにやりと笑う。
「美夜」え!?・・・な、なに言ってんの?ただ話してただけでしょ?
私は莉禍の言葉を聞いて声が裏返ってしまった。
「莉禍」えー、だって大胆にあんな事までしちゃってたしー。見てるこっちが恥ずかしかったわ~
私は莉禍に追い詰められてとうとう観念して口を開く。
「美夜」わかったわよ。見てたんなら話が早い、私と未樹斗さんは付き合うことになりましたー!
莉禍はなぜか驚いたように私を見た。
「莉禍」ほー、カマかけただけなのに・・・。ふーん付き合う事に・・・・、しかも未樹斗さんだってー。もうラブラブなんだー
莉禍の言葉に私は莉禍を睨みつけた。
「美夜」莉~禍~、私達をつけてたなんて嘘だったのね!!・・・・・あぁもういいわよ。どうせ近いうちに話そうと思ってたしね。
私は笑って許したが莉禍が辺りを見渡していた。
「美夜」ちょ、人の話を
莉禍が私の言葉を遮った。
「莉禍」ねぇ、なんか人がいなくない?
「美夜」え?
私も莉禍と同様に辺りを見渡した・・・・が、人の姿が見当たらない。人が少ない時刻に乗ってると言っても多少の人数はいるはずの電車内、なのになぜか今日は私達以外人がいない。その状況に急に怖くなった私達は身を寄せ合って目的の駅へ着くのをじっと待っていた。
「放送」えー、次は〇×□駅〇×□駅。お降りの際はお気をつけてください。
電車の放送のとおりに駅に着いたが、人がまた乗ってこないまままた電車は走り出す。
「莉禍」いつもはこの駅で人・・・いっぱい乗ってきたよね?
莉禍が不安そうな表情で私を見る。
「美夜」今日は何かお祭りとかでもあるんじゃない?だから電車に乗ってこないのよ。
私は苦し紛れに変な事を言い出した。
「莉禍」そ、そだよね。そんな心配しなくても大丈夫だよね?あはははあたしどうしちゃったんだろ。
莉禍が無理をして笑っているのがわかる。
「美夜」次降りるんだしね
次の駅まであと5分ちょぃ。その時間はどうやってすごそうと考えていたその時だった。
「???」許さない・・・・・
なにかの声がぼそりと聞こえた。
「莉禍」何か言った・・・・・?
声が震える。
「???」許さない・・・・・
声の主は前車両にいるとわかった私達はそろ~っと前車両のドアを静かに開けた。
「美夜・莉禍」!!?
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