姐御と呼ばせて

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この時 私はワクワクしていた 久しぶりに笑えた 何度か道を間違えながらも私たちは仙台についた 途中休憩したり、ご飯食べたり、銭湯に寄ったりしたので 少し遅くなった しまった…宿どうしよう… 私は少し心配そうに尋ねた 『心配いらんて、良いとこあるから』 と言うとまたバイクにまたがり 走り出した え?街から離れて行くけど平気なの? 私の不安とは裏腹に ドンドンと進んでいく 数十分後 着いたのはお城の様な建物 どう見ても…ラブホですよね? ここですか? 『女二人なら泊まれんよ、それに全部揃ってるから』 へぇ…こーゆー使い方もあるんだ… 『なになに?はじめて?』 …はじめてです…ある意味 そう言ったあとのニヤリとした顔が忘れられない 部屋に入ると私は布団に飛び込んだ うへぇ…疲れた… この御方もとい姐御は 兵庫からバイクで北海道を目指す元OLで 彼氏が浮気をしたらしく 腹いせで旅に出たらしい 姐御いわく これは復讐らしい 『仕事も辞めるつもりやから全部有給使ってやったわ』 と言っていた 『あんたは何でバイクで旅に出たの?』 ん~行かされて見るのと 自分で行って見るとは全然違うじゃないですか? 自分で行って、自分で見たいと思ったからですかね 『そっか~それ何となくわかるよ、でも良く親が許したねぇ』 ちょっと強引に出てきちゃいましたけどね
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