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『気ぃつけてな』
ありがとうございます、おじさん
治ったらまた言いに来ます
『えぇってじゃあ』
そう言うとまた山に消えて行く
あっちに家があるのかな…
『行くで、ほら乗んな』
バイクをトラックに乗せ
私も乗り込みバイク屋へと向かう
『神奈川から来たん？』
煙草に火をつけながら運転するお兄さん
『タイヤつるつるやで、あれも交換せな』
ハァ…
『ベクスターって…またえらい渋いもん乗りよるな』
そこが好きなんですよ
ととっさに応える私
『そうか～でも無茶やで』
え？
『もう４００００キロ走っとるやろ？エンジンもたんわ』
その言葉を聞いて私は不安になる…
『ベクスターは１５０やけど壊れやすいねん』
話は続いた
『街乗りならそこそこ走るけどな、ツーリング向きのバイクやないから』
知らなかった…
ただただベクスターが好きってだけで
今の今まで乗ってきた私
『まぁまだいけそうやけど…時間の問題やな』
…直せますか？
不安で仕方ない
初めて買った自分のバイク
どこまでも
いつまでも走ろうって
…私は本当の馬鹿だ
『新品同様は無理やな…せやけど寿命は伸ばせる』
ちゃんと点検もせず
乗り回してきた…
私のせいだ
お願いです
少しでも良いから動くように…
走れる様にして下さい
『その為のバイク屋や、心配せんでも直すわ』
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