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雨のち晴れ
雨が微妙に上がった好機を逃さず
私は出発した
しかし道路はびしょ濡れーの
濡れたマンホールと白線はバイク乗りの敵
早くも敵が行く手を阻む
『高速乗るの怖いなぁ…』
といきなりひよる
まぁ初ひとり旅だし
のんびり下道で…
と決意した辺りで
雨がカムバック
減速しつつもただひたすら北を目指して走る
横を車が通過するたびに変な目で見られているような気が…
雨が強くなり私の心は早くも折れかかり
コンビニへと非難した
まだ東京すら抜けていない
現時点は北千住付近
当初の目的では三戸街道で三戸を目指す予定だったが
日光街道を進む私
もう日光でいいや…
と投げやりになる
五分ほど休みまた走る
風で車体が持っていかれそうになりながらも
私は進んだ
合言葉は『負けないで』
私は歌った
夕方に差し掛かると辺りは暗くなり始め
私の身体は小刻みに震え始めた
体温を維持しようと必死になる私の身体
もはや限界である
ひた走る中、私は田舎のオアシス
漫喫を奇跡的に発見する
涙が止まらなかった
すぐさもそこに入った私は濡れた身体を引きずり
店員に駆け寄った
『三時間でヨロシク』
バリバリ未成年なので宿泊が出来ない事は
計算済み
私の仕事は濡れた身体を早急に乾かし
早急に宿を見つける事
ドライヤーを借り
宿をググる私
怪しむ店員
でもそんなの関係ねぇ!
宿を見つける私
予約をする私
仮眠を取る私
店員に起こされる私
警官に補導される私
家に連絡が行く私
謝る親、さらに謝る警官
それを尻目にどんなもんじゃーい!
…とまぁ初日から色々合ったが
ようやく伊勢崎のホテルにたどり着いた
でもあくまで当初の予定は三戸
初日から豪快にそれました
先がおもいやられるな…
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