第七章

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アースは彼の隣に座った。 アース:「貴方の本来の名前は…『銀氷(ぎんひょう)』でしょう?」 ハク:「…さぁな。私は昔から『ハク』だ」 ハクはアースを見た。 ハク:「そういうお前は『怪慙(かいざん)』だな」 アースはその言葉を聞いてそっぽを向いた。 アース:「…その名前は嫌いよ。ユリマサが付けてくれたものが1番よ」 閖雅を思って、ハクとアースが笑っているとフォーカスが起きた。 フォーカスはクロス達を起こさないようにやってきた。 フォーカス:「何やら楽しそうですね」 ハク:「そうか?」 アース:「あら、心外ね」 三匹は三角形のような輪になった。 ハク:「そういえば…お前の主が『☆Ⅲ』だとはな」 アース:「…そうね。人は見かけによらないわよね」 フォーカスは視線を落とした。 フォーカス:「…クロス…彼は昔、色々とありましたから…『若気の至り』というものです」 アース:「…ん?あの人間…クロスは若く見えるんだけど」 三匹が会話に集中していると、後ろから誰かが声をかけてきた。 ?:「フォーカス」 彼らは驚いて振り向くとそこには閖雅が身体を起こしていた。 ハク:「…ユリマサ」 閖雅:「クロスさんが内緒にしてることを言っちゃ駄目だよ。…僕に、聞こえちゃう…から…」 閖雅はくたっと再び眠りについた。どうやら、寝ぼけているようだった。三匹は目を大きくしていたが、微笑んでいた。 フォーカスは明日、一日中飛び回る事になるので一足早く眠った。二匹になるとアースが口を開いた。 アース:「…『あの人』、元気かしら」 ハク:「………」 アース:「…ユリマサは『試合』を受けるのかしら」 ハク:「…出来れば受けてほしくはない。あれは…人間の『命を賭けた』遊びだ」 アース:「それにうち等が巻き込まれるのよね」 ハクはアースを見た。 ハク:「…命を落とすかもしれないというのに…我々は主に逆らえない愚かな生物だよ」 二匹はお互いに笑い合った。 アース:「うちらは…人間に感化されやすいものね」 アースが眠っている閖雅達を見た。
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