第六章

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クロス:「成立しても完了はしてないわ。召喚するときには、アナタが付けた名前じゃないと…」 閖雅:「えっと…」 閖雅は兎の身体を見て直感で言った。 閖雅:「『アース、召喚』!」 キラッ… 再び出てきた兎は閖雅を見た。 アース:「…ありがとう。ユリマサ」 オッド:「アースか…良い名前じゃないの? 閖雅:「うん、そうだね」 アースは嬉しそうに笑っていた。 閖雅達はアースにオッドの父の行方を聞く前に今日の寝床を探すことにした。 アース:「…任せて」 彼女は『地中の鷹の目』を発動させ、今から破壊する岩山を確認した。 アース:「『部位の肥大化(リゲイン・コーパランス)』!」 オッド:「ぇええっ!?」 クロス:「まぁ…!」 オッドとクロスは彼女の魔法を見て目を丸くしていた。今回大きくしたのは前回と同様の右腕だった。 それを振り上げるとそのまま壁に打ち込んだ。 一一ドゴーン アースの拳型(こぶしがた)の洞窟が出来あがった。閖雅達は驚いて口を開けていた。 アースは閖雅の前を歩き、オッドとクロスを彼の後を追う。 オッド:「お、おい!」 クロス:「待ちなさい!」 閖雅:「え?」 両腕を掴まれた閖雅は変な体勢で二人を見た。 オッド:「すげぇー、何だあの兎!…ちっこい身体しているのに、あの破壊力…」 クロス:「あれは…地属性の魔法の…よね!?」 アースは振り返って閖雅達を待っていた。驚くオッドとクロスを見て笑っていた。 一一夕方 そのあと、彼等は食料を調達に走り回った。アースが仲間になったために地の島での土地勘を、確保した。 アースの指示を受けて『オッドとクロス』が駆け回った。 アース:「ユリマサは此処に居て」 本来ならアースも行けば早いのだが、彼と『留守番』する事を望んだ。 ハク:「…」 ハクも用心して姿を見せていた。 ハクも出てきたことにより、アースの独り占め大作戦が成功しなくなった。 閖雅は自分をめぐって小さな戦いが始まろうとしていた。 アース:「………」 アースは閖雅の『膝の上』にちょこんと座った。閖雅の表情はやわらかくなり、優しく身体を撫で始める。 ハク:「………」 それを見たハクは身体をびくつかせる。さりげなく閖雅の後ろに移動すると、『閖雅が自然と背もたれる』。
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