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男②:「イッテー…。あー、昨日…『試合』だったんだ」
頭を掻きながら男②は言った。すると男①はニヤリと笑った。
男①:「何だ…『また』負けたのか?」
男②は苦虫を潰したような顔をした。
男②:「…ばーか。『☆Ⅱ(ほし・に)』を甘く見んなよ」
男①:「ケケケ…情けねぇな」
男①は笑った。
男①:「お前程度で『☆Ⅱ』に挑む奴がおるか」
男②:「次の仕事には『☆Ⅱ』のランクが必要なんだよ!」
男①:「ケケケ…お前が『☆Ⅱ』になったら…この都も終わりだな」
アースは聞き慣れない『☆Ⅱ』に頭を傾げた。
一一キィィンッ
その時だった。和んでいた広場と都に緊張感が走った。アースは自慢の聴覚に集中した。
アースは目を閉じて心で唱えた。
アース:「(『部位の空間転移(メタシタシス)』)」
彼女の目は、地の島の都の天井部分を突き抜け、地上へと抜け出した。
アース:「!!!!!」
そこには、今まで見たことが無い程の巨体な魔物が居た。それは焔(ほのお)のように赤い身体をしていた。それが火炎虎だった。
魔物:「…ぬるい。質問に答えないからこうなるのだ」
魔物は地面を蹴り、空を翔けて行った。それが去ったあと、その周囲はあちこちが破壊されていた。
アース:「………」
アースが見たのはそれだけだった。話を聞いたオッドは苦い表情をしていた。
オッド:「確かに…特徴を聞くと親父だ…。一体、何をしているんだ?」
クロス:「何かを捜しているみたいね」
閖雅:「………」
閖雅が黙り込んでいると、アースが気にかけた。
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