第四章

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そのまま火柱を見ていた二人だったが、なんか物足りなかった。 オッド:「あ~!ユリ、木の枝集めろ!」 閖雅:「えっ?」 オッド:「枝が燃え尽きると火が消えちまう!」 閖雅とオッドは木の枝を拾いに行く。閖雅が戻ってくると、オッドは先に戻り拾った枝を炎に焼(く)べていた。 一一 十分後 一一ゴバアッ 火柱が二倍になったところで閖雅はハッと我に返った。火柱はよく見るとそれはまるで、山火事のようだった。たしかにそれは遠くから見えるが、逆に向こうの心理をよむと危険だと察知する。よって、この島に近寄る確率がぐっと下がることに気付いたのだった。 オッド:「とりゃあ~!燃えろ~♪もっと…って、ん?」 枝をほうり込む手を閖雅が止めた。オッドは彼を見ていた。 閖雅が頭を左右に振るとオッドは不思議そうにしていた。 閖雅:「…冷静になってよ。こんなに高くて激しい火柱を見たら、皆が怖がって近寄らなくなっちゃうよ」 オッド:「!…ぬぉぉっ」 オッドはそういわれて気がつき、抱えていた枝をその場に落として頭を抱えながら崩れ倒れた。 一一ふぅ… 閖雅:「!?」 閖雅の耳に誰かのため息が聞こえた。彼は辺りを見回したが、それはオッドではなかった。 ドクン… 閖雅:「!」 青いトランプが脈打ち、閖雅が取り出すとそこには見覚えのある絵柄が浮かんでいた。 ?:「(我を使え…ユリマサ) 」 頭の中に白蛇(はく)の声が聞こえた。 閖雅:「『白蛇召喚(はくしょうかん)』!」 一一どーんっ オッド:「ぬおぉっ!?」 ハクの召喚に驚いたオッドはあんぐりと口を開いた。 一一ふわふわ ハクは地面を這わずに宙に浮いていた。彼の白くて美しい身体は砂浜では鱗が輝いていた。 オッド:「な…ユリ…なんで召喚を?」 閖雅:「ハクが出せって」 オッドがまじまじと見ていたらハクが彼に近づいた。 ハク:「………」 ハクは無言でじっくりと彼を見つめ、彼の大きさと厳つい顔に怯えるオッドだった。 その間、行われていた会話はこうだった。 ハク:「(何だこの小僧は)」 閖雅:「(オッド。僕の親友だよ)」 ハク:「(親友?…よく見ると小僧は中々面白い血をしているな)」 閖雅:「(え…?)」 閖雅:「(…ハク、分かるの?」 閖雅の言葉にハクは笑う。
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