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閖雅(ゆりまさ)が話を終えると、オッドはう~んと頭を抱えて唸りだした。
オッドは心配そうな眼差しを向ける閖雅をちらりと見る。
オッド:「そっかぁ…姉貴がよぉ。…俺で良かったら…その…手を貸すぜ?」
閖雅:「ありがとう、オッド!!」
一一ガバッ
オッド:「!!!!!??」
閖雅は嬉しさのあまり、オッドに抱き着いた。オッドは彼の行動に目を丸くしていたが、恥ずかしそうに人差し指で頬をポリポリと掻いていた。
オッド:「お、おぅ。…それにしても…ユリは変わった奴だな」
閖雅:「え、どうして?」
オッド:「だってよ…俺を見ても逃げないし、抱き着くわで…」
閖雅:「…え?」
閖雅は不思議そうに頭を傾げた。
閖雅:「当たり前だろ?なんでオッドを見て逃げなきゃいけないの。第一町人だったんだし」
オッド:「は?…第一町人?」
閖雅の好きな番組の影響を軽く受けていた彼はオッドに対してそんな事をいった。
オッド:「はぁ?…此処は森だぜ?町でもないのに何を…」
二人は自然と打ち解けあっていた。閖雅とオッドはまるで生き別れた親友のように見えるくらい親しくなった。
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