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小さなころに聞かされたことがある。
七色に輝くの虹の根本には宝箱が埋まっていると。
もちろん、虹の根本なんて存在しないのだけど、小さい私は街中を駆け回り、お伽話に出て来るようなアーチ型の宝箱を夢見て、懸命に探し回っていた。
当然、見つかりはしなかった。しかし、私は気付くことになる。
虹というものは比喩であり、それを渡り切れば宝箱、つまりは幸せが待っているということに……。
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