第三話 鳳園寺楓。清蘭女学院、一年生です☆

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 ううん。自惚れとかじゃなくて、ずっと席に座っていて、さらに一度注目を浴びたのになんで自己紹介の時になってなのだろう?  もしかして、見えていなかったの?  私はここに存在してなかったの? 「わたしにはわかりましたよ」  ぬっと顔を近づけて来たゆかりさんはやんわりと微笑むと自分の番に備えて、前へと歩いていく。  えっ? 今、心読んだよね。絶対、読んだよね?  口に出していた? 「そんなバナナヨーグルト」 「……バナナヨーグルトってなにかな?」  沈黙する私と不思議そうに首を傾げる前席の女の子。(確か、みのりさんだったかな。)  思ったことを口に出してしまうダメキャラ特製が私にあったなんて……。  この先が危ぶまれます。 .
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