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「ひう!」
小さく悲鳴を上げ、必死に逃れようとする私だが、暴れることによって、ホルモン分泌は激しくなったらしい。腕の力が増した。
それどころか、前の子や左右の子までが頬を真っ赤に染めて、とろん、とした瞳で私を見つめる始末。端から見れば、ハーレムだが……私にとっては恐ろしい。胸のパットがとれちゃうし。
『お困りのようだな。我が御主人』
どこからともなく聞こえてくる声。そいつは私の肩に乗っていた。
き、君は!?
『私はモテモテホルモンの妖精。人呼んで、《モテルフ》キミの中に住む妖精さ』
バスローブを着たオールバックの小さな小人。それがモテモテホルモンの妖精らしい。周囲の様子を見ると、これは私にしか見えないらしかった。
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