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人差し指を私に突き付けて、眉の角度を上げる山瀬さん。
私の苦労なんて誰にもわかってもらえないんだ。なら、この勝負。絶対勝たなくては!
「わかったわ。みるくさ……山瀬さん」
「みるくって呼ぼうとするな!」
右足で激しく床を踏み付け、山瀬さんは私に鋭い眼光を浴びせてくる。おでこの方も絶好調だ。
「鳳園寺さん。私が勝ったら、私の言うことはしっかり聞いてもらうわ!」
「じゃ、じゃあ、私が勝ったら…………いっしょにお話をしましょう!」
私の言葉にクラスのみんなが口をぽかり、と開けているが関係ない。誤解を解かなくてはどうにもならないの!
それを傍らで聞いていたレナさんはふるふると身体を震わせて、拳を天に突き上げた。
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