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ギギッ ガタッ
エレベーターは既に限界が近かった。
駿はエレベーターの中にいたから、どのくらい危険な状況なのかわかっていた。
「もう限界か……」
駿は自分の最後を覚った。
「もう時間がないから二人で逃げてくれ」
裕也と耕太に向かって駿は真剣な顔をして言った。
それを聞いた二人は駿の顔を見て駿の覚悟を知った。
「駿……。本当にいいのか?」
裕也は駿に信じられなかったので聞いた。
ブチッ ガターン
「もう時間ないから早く行け!」
「駿……。すまない……」
裕也と耕太は駿を置いて逃げる決心をした。
「裕也……耕太……生きて逃げてくれよ……」
駿は祈る思いで二人の無事を願った。
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