ホテル

2/11
前へ
/153ページ
次へ
思っていたよりも、ホテルまでの道のりは長かった。 山道を一時間ほど歩いた辺りで、少し離れた所に古ぼけたホテルが見えてきた。 俺と耕太はホテルを見ると、二人とも顔を見合わせた。 「耕太……なんか気味が悪いな……」 「だな……。いかにも何か出そうだな……」 ホテルの外見は元々は白なんだろうけど、黄ばんで茶色っぽく変色してしまっている壁に、突風がきたらすぐに外れそうな窓に、入口はかなり古くからあるのか、自動ドアではなく木で出来た旅館にあるような扉だった。 「なんでこんな所に修学旅行で来ないといけないんだ?」 俺は最初に説明されていた話と、全く違っていたのに疑問を感じていた。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!

447人が本棚に入れています
本棚に追加