絶望

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ズリッ ズリッ 「もうすぐ出れる!」 耕太の体は半分ぐらい外に出た所で限界がきた。 ブチブチッ ガガガッ ガターン ガーン ガーン 「うわぁ~!」 ガシャーン ワイヤーの限界がきて全部切れてエレベーターが落ちた。 「耕太!」 裕也はエレベーターが落ちた途端に、耕太が消えたので焦っていた。 「耕太~!どこだ~!」 ………… 耕太からの返事はない。 「耕太……。駿……」 一気に二人の友達を亡くした事で悲しみと悔しさでいっぱいだった。 「俺が二人を殺したんだ……。エレベーターに乗らなければ二人は死ななかったのに……」 絶望から全身の力が抜けその場から動けない。 「くそっ!くそっ!」 ガン ガン 叫びながら床を力一杯叩く。 ガン ガン ガン 「くそっ!くそっ!」 ガン ガン ガン 手を床に叩き続けたので血まみれになっていた。 「俺が……死ねば……よかったのに……」 スッ !?!? 後ろに何か通った気配がした。
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