Menue 1. 幸せのレシピ

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「では最後にデザートになります」    温かな雰囲気の中、謎の蓋が取られ、そこには丸い小さなケーキかあった。   「デザートもかぁ」    和也はケーキを見て、やられたといった表情になる。  私も何かあるなとは思っていたが、やはり驚いてしまった。   「ウェディングケーキのミニサイズだ」    真っ白な皿の上には、ウェディングケーキの一番上の部分のミニサイズ版が置かれていた。  “ハッピーウェディング”とチョコで書かれた文字の上には、新郎新婦の姿をした砂糖でできた人形。  今度も、サイズ以外は全く同じ。   「良かったら、雨宮さんとれいかさんも一緒に食べませんか?」    ミニサイズとはいえ、二人で食べるには少々多い。   「いえ、お二人の邪魔をする訳には」   「一緒に食べてもらいたいんです。ね?」    和也を見ると、和也も頷いている。   「じゃあ、お皿後二枚持ってきまぁす」    雨宮さんの返答を待たず、れいかさんは奥へと走って行く。   「やれやれ。れいかさんは本当に……。では、お言葉に甘えて失礼します」    雨宮さんは苦笑しながら、カウンターから椅子を二脚引っ張り出した。  そして戻って来たれいかさんも加え、私達は楽しいひと時を過ごした。
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