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少女は苦しみに悶える蒼弥を見つめながら、
「…死んだか。蝶夜様が言った時刻より少し遅かったな。」と言った。
(《死んだ》?誰がだ?やはりこいつは―――?)
問い正そうとするも、口から出るのは絶叫のみ。
(くそっ、もう意識が…………)
蒼弥は襲ってくる痛みに耐えきれず気絶してしまった。
少女は倒れた蒼弥を肩に担ぎ上げながら、呟く。
「でっかい声で叫びやがって……」
「散歩してた爺ちゃんこっちガン見してたじゃねぇか…」
それが運命の、ある桜月夜のこと。
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