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宿へ帰る道中、リオンは一人、呟いてみた。
「『僕を大切に思う人』…」
ふいに、長い金髪の青年の笑顔が浮かぶ。
そして次に黒髪の少女。
緑の髪の少女…赤い髪の女性…。
思い描いたのは、この旅で知り合った人々の顔だった。
彼らは、自分を大切だと思ってくれているだろうか。
そう考えた自分が、まるで彼達を仲間と認めたようで、その思いを振り切るためにリオンは小さく呟いた。
「……僕が死んだとしても、誰も悲しまない」
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