真実の記憶

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矛盾したスピナの発言に動揺したエースは立ち止まったままだった。 その顔は真剣で、スピナの発言を必死に理解しようとしていた。 頭はいいのに肝心な所を聞き逃す癖を持っているのはどこか悲しかったりする。 「あっちゃー。お前…冗談が通じないタチだな?俺が嫌いなタイプ1位だぜ。」 嫌そうな顔をし、ため息をしつつも華麗に敵を倒して行くスピナ。 「……………何やってるんだろう…特にエース……。」 戦いの場から少し離れた所にいたアリスにとっては、エースが突っ立っている光景がとても変に思えた。 2人とアリスの距離の間には数人、気絶して倒れている騎士がいた。 それは決して、安全ではない。彼らが目を覚まし、アリスに襲いかかるのかもしれないのだから…。 しかし、誰もそんな事など思ってもいなかった。 大丈夫だという思いが、後に引き返せない事になるだなんて…誰にもそんな事‥想像出来るわけがない。
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