第五幕 祝祭の日

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第五幕 祝祭の日

町は、いつもと違い色とりどりに飾られて、陽気な音楽が流れ、人々は仮面をつけて踊る。 新しい鐘の塔が完成し、祝祭の日がやってきたのだ。 あれから、すっかり仲直りしたスワニルダとフランツは、はれてこの日夫婦となる。 新しい鐘の前には、真紅の絨毯がひかれ そのバージンロードをスワニルダは、フランツと歩む。 二人は、町中の人に祝福されて幸せを掴もうとしていた。 誓いの言葉を交わし、指輪の交換が行われようとしている。 誰もが、二人結婚の瞬間を祝おうと拍手の準備をしていた、その時!! バサバサっと、2羽の烏(カラス)の自動人形が飛んで来て二人の指輪を掴んで飛んでいってしまった。 神父「カラス…なんと不吉な…。」 そして…指輪の交換の後、初めて鳴らされるはずの鐘が、ひとりでに鳴りだした。 "カラーン カラーン" 町の人々は、気持ち悪くなってドヨメキだした。 フランツ「皆様!落ち着いて下さい!大丈夫です、ただの手違いですから、御静粛にお願いします。」 フランツは大声で話かけ、なんとか静かになったのだが…
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