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この年のリーグ戦は、僕にも出場機会があった。
たいした活躍もできなかったけれど、社会人独特の空気を味わうことができてよかった。
不安だった、鈴谷さんとのコンビもなかなか決まっていた。
あまり良い成績を残すことはできなかったけれど、僕は満足だった。もちろん悔しさもあるけど…。
そして無事に大学を卒業し、4月から晴れて新入社員として働き始めた。
午前中は配属先の部署でデスクワーク、午後からはみっちり練習というタイムスケジュールに初めはなかなか身体が慣れなかった。
体育館では相変わらず、鈴谷さんが妖しい視線を送ってくる。
けれど視線を送る以外は何もされないし、必要以上に話しかけてくることもなかった。
だけど僕を惑わすには充分だった。
見られていると思うだけで、頭がクラクラして動悸が激しくなる。
そんな僕を見て、鈴谷さんはどう思っているのかさえ想像できない。
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