魔性の男

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「時間、いいか?」 鈴谷さんは雨に濡れるのにも拘わらず、大きく窓を開けた。 「良いっすけど…、家来ますか?」 「良いのか?」 「構いませんよ」 鈴谷さんはそのまま僕の部屋に上がった。 部屋の掃除しておいて良かった… ほっとしたのも束の間で、鈴谷さんは部屋の中を物色し始めた。 「ちょっ!!何やってんすか!?」 「気にするな」 僕に構わず、鈴谷さんはまたゴソゴソと部屋をあさり始める。 「やーめーて、くーだーさーい!!」 お茶の用意もそっちのけで、鈴谷さんの服を引っ張った。 「…ったく、うるせぇなぁ」 「うるさくないっすよ!!静かにしてて下さいよ」 「はいはい」
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