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「ねぇ、」
ふいに、視界に長い指が入る。
邪魔だとばかりに携帯の先端で追い払うと、その携帯ごと手を掴まれてしまう。
眉間に皺を寄せて見上げればまた、そのには天使の微笑み。
「シカトすんなよ」
‥目が。
「答えろよ、レオ」
‥怖い。
真剣な声に、思わず目をそらす。
悪魔はあたしの肩に腕を回して引き寄せた。
その時に跳ねた肩を、悪魔は優しく宥める。
あたしは目を細めて言う。
「なんでよ、バカじゃないの」
「なにが」
「会ったばっかりなのは相手にしないなんて、嘘」
「ん?」
「だって、嘘じゃん」
「なにがよ?」
「アンタの声と行動が矛盾してる」
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