休日の悪魔

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「ん、クラシック?」 悪魔は最近、休みの度にあたしのところへ来る。 「‥返してよ」 「なんて曲?」 「なんでもいいでしょ」 「なんでよぉ‥ん~聞いたことあるかも」 「有名だもん」 「タイトルは」 「返して」 「タ、イ、ト、ル、」 「モルダウ!」 「あぁ、そうだ、モルダウ」 「返してって」 「クラシック好きなの?」 「ちょっと、」 「ねぇ、答えてよ」 「うるさい」 「あ、ひでー」 「どっちが」 「好きなの?」 「ねぇ、」 「好き?」 「‥好きだから返して」 悪魔は満足そうにひとつ頷くとイヤホンを手渡した。
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