2人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
無題の未練と
痛いのは分かってる
傷付くのもしっている
だけど僕は
このキズのない手に刃を向けた
何もかも退屈だと
いつかあの人は言っていた
あの日
僕は見てしまった
アナタの成れの果てを
だから飛び出した
全てから逃げる様に
想いから逃げる様に
刃を向けた キズが痛い
滴るぽたり
亡骸と共にどしゃ降りに
濡れに濡れた
水の重みに何故か切なくなるから
溢れた涙も
流れた血も
もう僕のじゃない
裸足で駆け出した
アナタと共に
真夜中に消える様に
もうキズは身体中
震える身体に
アナタは命吹き返す
静かに雲は引いて
月が近い気がした
霞む意識の淵で
アナタは笑ってた
笑ってた
最初のコメントを投稿しよう!