無題の未練と

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無題の未練と

痛いのは分かってる 傷付くのもしっている   だけど僕は このキズのない手に刃を向けた   何もかも退屈だと いつかあの人は言っていた    あの日 僕は見てしまった アナタの成れの果てを   だから飛び出した 全てから逃げる様に 想いから逃げる様に   刃を向けた キズが痛い   滴るぽたり 亡骸と共にどしゃ降りに 濡れに濡れた   水の重みに何故か切なくなるから 溢れた涙も 流れた血も もう僕のじゃない       裸足で駆け出した アナタと共に 真夜中に消える様に もうキズは身体中 震える身体に アナタは命吹き返す     静かに雲は引いて 月が近い気がした 霞む意識の淵で アナタは笑ってた   笑ってた
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